高橋キース司法書士事務所

「家族信託」という言葉は、あまり聞き馴染みの無い言葉かもしれません。高齢化社会と言われる現代の需要に合わせて生まれた新しい相続の形で、老後の財産管理や相続対策の手法として注目されています。家族信託とは、一言で説明すると「自分が持つ財産を信頼できる家族に託し、適切な方法で管理・運用・処分をしてもらう」ための方法です。これまで相続の手法として主流であった後見制度や遺言だけでは実現が出来なかった、柔軟かつ円滑な相続が可能になるとても身近な仕組みなのです。

認知症などで判断能力が低下してしまうと、法律の決まりで財産の管理や処分などの法律行為が無効となります。介護や相続対策のために資金が必要な状況でも、銀行での預金の引き出しや振り込み、定期預金の解約が出来なくなってしまったり、不動産売却のための契約が出来なくなってしまったりと、「財産の凍結」と呼ばれ近年問題視されています。事前に家族信託をしておけば、財産の名義がご家族の名義となっているため、所有者本人の判断能力が低下している状態でも財産の管理・運用・処分を行うことが出来ます。これが、家族信託が相続対策として注目されている理由の一つです。

家族信託は自分で手続きすることももちろん可能です。しかし、まだまだ新しい仕組みで分かりにくいところもあるため、十分に検討せずに進めてしまうと手間や費用がかかってしまう場合があります。家族信託を活用しメリットを大きくするためには、実績のある専門家に相談をすることが非常に重要だと言えるでしょう。弁護士、司法書士、行政書士などへの相談が挙げられますが、どこでもサポートが受けられるわけではありません。近年になって注目されるようになった分野でもあるため、まだ詳しい知識を持っていない専門家も多く、豊富な知識と経験を持つ専門家を選ぶ必要があります。

家族信託を行う場合、信託契約書の作成が必要です。信託契約書の作成は弁護士や行政書士でも対応可能ですが、財産に不動産が含まれる場合には登記申請が必要となり、別途司法書士に依頼するケースがほとんどです。司法書士に依頼をすることで、必要な手続きをワンストップで実現することができますので、ご相談者の負担軽減に繋がります。また、司法書士は成年後見制度や遺言など、普段から家族信託・相続に必要な知識を取り扱っておりますので、豊富な専門知識と経験がございます。当事務所では、家族信託に強い司法書士が、他の制度との組み合わせや比較を行いながら最適な方法をご提案しサポートいたします。 神奈川県川崎市で家族信託をお考えの方は、高橋キース司法書士事務所へご相談ください。